「記号抹消課題 10×10」とは
記号抹消課題(10×10)は、星・丸・三角などの様々な図形が並んだ100個のマス目の中から、指定された特定の記号を探してチェックを付けていくトレーニングです。数字とは異なり、記号は「並び順」や「意味」に依存しないため、より視覚的な形状の認識(形態認知)や純粋な注意力を養うのに適しています。
リハビリの目的と期待される効果
- 選択的注意の向上:ノイズ(他の記号)の中から、必要なターゲットだけを選び出す力を養います。
- 視覚的探索能力の強化:効率よく記号をスキャンする練習により、日常生活での探し物や見落としの改善を図ります。
- 形態認知の訓練:図形の微妙な違い(例:丸と楕円、三角と四角など)を正確に見分ける力を刺激します。
- 集中力の持続:100マスという完遂しやすい分量を通じて、最後まで一定のパフォーマンスを保つ練習になります。
このような方におすすめです
- 注意障害のリハビリで、数字の課題に慣れてしまった方(刺激を変えたい方)
- 高次脳機能障害により、視覚情報の整理が苦手な方
- 失語症などで数字に抵抗感があるが、注意機能の訓練を行いたい方
- 認知症予防として、楽しく脳トレに取り組みたい方
実施方法と活用のコツ
記号ならではの特性を活かして、以下のように進めてみてください。
1. 基本的な末梢
まずは「◯」など、特定の記号を1つ決めて、左上から順番にすべて消していきます。まずは「漏れ(見落とし)」がないことを最優先にします。
2. 複数ターゲットへの挑戦
慣れてきたら「◯と△」など、2つの数字を同時に探して消します。これにより、注意の分配能力をより強く刺激することができます。
3. タイムトライアル
正確にできるようになったら、全て消し終えるまでの時間を計測します。1分以内など目標を設けることで、集中力の密度を高めることができます。
セラピスト・指導者へのアドバイス
記号抹消は、数字に比べて「パッと見て判断する」感覚が強くなるため、衝動的にチェックをして間違える「衝動性」や、逆に慎重になりすぎて時間がかかる様子が観察されやすい課題です。もし誤答が多い場合は、記号の形を口に出して言いながら(言語符号化)探してもらうと、正確性が向上することがあります。また、数字が苦手な方(失算がある方など)にとっては、ストレスなく取り組める代替課題としても非常に有用です。




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