連続計算課題(引き算から足し算)とは
この課題は、基になる数字から特定の数字を引き、次に特定の数字を足します。引き算と足し算を切り替えながら計算を続けるトレーニングです。「引き算から始まる」ことで脳に高い負荷をかけ、さらに「計算ルールの転換」によって、注意の柔軟性やワーキングメモリ(作業記憶)を強力に刺激します。
リハビリの目的と期待される効果
- 転換性注意(脳の切り替え力)の向上:「引き算」と「足し算」を交互に行い、思考をシフトする力を養います。
- ワーキングメモリの強化:計算の結果を一時的に保持しながら、次の指示(計算記号)に合わせて処理する能力を鍛えます。
- 持続性注意の改善:単純な計算の繰り返しの中で、最後まで注意を逸らさずに正確に解き進める集中力を高めます。
- 実行機能の訓練:指示の変化に適切に対応し、ミスを抑制しながら目標を達成するプロセスを訓練します。
このような方におすすめです
- 注意障害(特に注意の切り替えに時間がかかる方)のリハビリ
- 高次脳機能障害により、複数の手順を並行して行うのが難しい方
- 認知症予防として、脳の「前頭葉」を活性化させたい方
実施方法とステップアップ
対象者のレベルに合わせ、以下の手順で進めてください。
1. 正確な計算とルールの意識
まずは時間を気にせず、正確に答えを出すことを優先します。
2. 処理速度の向上(タイムアタック)
正確さが身についたら、ストップウォッチなどで時間を計測します。適度なプレッシャーを与えることで、脳の情報処理スピードを向上させます。
セラピスト・指導者へのアドバイス
引き算からスタートする本課題は、足し算から始まるものに比べて心理的なハードルが高くなる場合があります。もし間違えても否定せず、「次は足し算でしたね」などと気づきを促すことで、自己修正能力を高める関わりを意識しましょう。




コメント